姉急死、知的障害の妹は凍死…携帯に残された「111」
に騒然(トピックニュース)(記事より一部引用)
24日、札幌市のマンションに住む40代姉妹の遺体が発見
された問題で、姉が1年半前から3回にわたり市に生活保
護申請の相談をしていたことを毎日新聞が報じ、ネット掲
示板で大きな話題を呼んでいる。
記事によると、20日の早朝、札幌市のマンションで姉が脳
内血腫で急死した後、知的障害のある妹が凍死したとみら
れている。姉は昨年12月15日、家賃滞納分の振込み後に
亡くなったとしているが、姉の携帯電話には12月20日に
「111」など複数の発信履歴があったことから、残された妹
が110番を発信しようとしていた可能性もあるという。
(引用ここまで)
世の中、こうした理不尽が本当に起きるから笑えない。
近年急増している生活保護費を巡っては、様々な意見や
不満が取り沙汰されております。定職へ就かず、受け取っ
た保護費を持ってパチンコ店などに直行する者がいるなど、
本来の「保護」目的から逸脱した浪費をしている実態が明
らかになっています。
大阪のある地域では、医療費が無料になるのを逆手に利
用した診療所などが客集めに奔走していると言う話もある
ほどで、こうなって来ると根本が間違っているとしか思えま
せん。
本来、生活保護制度で保護されるべき人は弱者であって、
個人的な遊興に使う事は本来の趣旨に反すると思います。
そうした事情から、保護制度に厳格な適用や審査がある
のは致し方ないとしても、こうして守られるべき人たち
が全く守られないと言うのは甚だ問題だと思います。
今回のケースは、女性が自活を模索していたと言う状況
もあって、行政側も積極的には関与していなかった模様
です。しかし、障害を負った身内を一人で抱えて自活を
考えるのは厳しいものがあります。不安定な状況で自活
を目指す人たちがいる事も考慮して、今一度制度の根幹
を問い直すべきではないかと感じます。
助けるべきは、自活を目指しながらも当面の援助が必要
な弱者であり、あるいは体調を崩して生きて行くことが
困難な人々であろうと常々思っておりますが、現実には
遊興費に充てたり、マッサージ店に通う感覚で不必要な
医療扶助を受けている不届きなケースもあるそうです。
学校の授業で法律の知識を学ぶ機会があると思いますが、
生活保護制度は日本国憲法第25条1項にも書かれている
様に、人々の生存権を守る為の重要な制度です。条文に
は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を
営む権利を有する。」と定められています。
しかし、実際は制度の悪用が問題視されるなどしており、
様々な不具合を生じているのが実態です。暴力団の構成
員が集団で不正受給しているケースや、受給者から金を
巻き上げている悪質な業者などがヤリ玉に上がった事も
ありましたよね。
生活保護は、申請をすると世帯の収入や現在保有してい
る資産などが調べられ、親族による援助の可否など考慮
した後で支給が決定されます。あらゆる資産や個人の能
力を用いても生活が困難であると認定された場合に限り、
認められる制度です。支給額や条件は地域によって若干
異なる様ですが、東京23区に住む3人世帯(33歳、29歳、
4歳)の事例だと、月17万5170円が支給されているそう
です。(物価の安い地域だと、13万8680円になる。)
保護の対象には家賃も含まれており、医療や介護のサ
ービスも無料で受けられます。特に、比較的高額な出費
となりがちな家賃まで面倒見て貰えるのですから、至れ
り尽くせりです。先の事例では、住宅扶助と言う名目で
最大6万9800円もの扶助が得られるとか。
高齢者の独り世帯だと、総額で月額8万円台から13万円
台と幅はあるものの、贅沢をしなければ十分に生存して
行けるレベルにあります。住民税なども課税されません
し、NHKの受信料もタダ。
なお、生活保護に関する詳しいサイトがございます。現に
困って申請を検討している人や、受給の実態を知りたい時
などに参考となります。→
生活保護で自立の一歩ブラック企業に就職して自殺に追い込まれるぐらいなら、
最初から生活保護を受給したほうが確かに「生き残れる」
かもしれませんね。
ちなみに2009年度の実績では、実に3兆円余りが生活保護
に充てられています。その中で半分近くを占めているのが
医療扶助。次に生活扶助、住宅扶助と続きます。心身に問
題を抱えていれば医療費が嵩むのは仕方ありませんし、病
気で働けないからと生活保護を受けているケースも多く見ら
れます。生活保護受給者は、自殺率が2倍になっているとす
るデータもあるぐらいですから、心身の不調が自殺や生活
保護の受給に繋がっている事は疑いようもありません。
さて・・・
通常、申請窓口の担当者は「諦めさせる」事を第一義とし、
申請者に働く意思があるかどうかを執拗に確認するそうで
す。これは安易な気持ちで受給に来る者を減らす意味でも
合理的な手法です。
しかし数年前、北九州市では生活保護の申請を巡って波紋
を巻き起こした事例がありました。電気や水道などを止めら
れた無職の男性が、市に二度にわたって生活保護を求めた
にも関わらず、担当者は申請書すら渡さなかったそうです。
渡さなかった理由の背景には親族の存在があります。男性
には二男がいましたが、二男からの支援が可能だと判断さ
れた様です。でも、二男にも余裕は無かった事から二度目
の申請に至った次第。それでも、他に親族がいるとして却下
されております。
結果的にこの男性は、自宅で餓死してしまいました。亡く
なった男性は、四階建ての市営団地に入居していましたが、
死後数ヶ月してから発見されたとか。身体障害者手帳(四級)
の交付を受けており、住宅供給公社の職員が男性宅を訪問
した際には、はうようにして出て来たそうです。こうした事から、
本来なら「保護」されてしかるべき人だった事が見てとれます。
こうした話を聞くと、市の対応を「血も涙もない」と批判してしま
いますが、現実は不正受給が相次いで露見したと言う過去の
反省が、この様な「行き過ぎた」申請却下へとつながっていた
様です。
個人的には、保護すべき対象をしっかり選別する必要があると
思います。真剣に生活再建を目指している人や、止むを得ない
事情があって収入を得られない人は、保護されるべきです。
一方で保護を必要としないのは遊興費に使うこと。貴重な保護
費をパチンコで浪費するのはもはや論外でありましょうし、悪質
な業者が家賃名目に取り上げて天引きする行為も自粛させるべ
きです。特に大阪の方で、医療費を湯水の如く使っている受給
者がいる事を知って以来、この制度には疑問を持っています。
こうした受給者がいる限り、問題は根本から解決しないと感じ
ますが、報道されてもすぐには改善されない様です。
まあ、景気が回復すればこうした問題も和らぐのでしょうが・・・。